「パートさんの勤務時間を少し増やした」
「学生アルバイトが卒業して、そのまま働き続けてくれることになった」
こんなとき、雇用保険の手続きが必要になっていることがあります。でも、つい見落としてしまいやすいのが、雇用保険の手続きです。
このコラムでは、小さな会社で漏れやすい雇用保険の手続きを、チェックリスト形式で整理しました。
そもそも、雇用保険に入る人は?
正社員かパートかに関係なく、次の2つに当てはまる人は、原則として雇用保険に加入します。
- 1週間の所定労働時間が20時間以上
- 31日以上続けて雇う見込みがある
昼間に通う学生さんは原則として対象外ですが、65歳以上の方は対象になります。
漏れやすい手続きチェックリスト
□ はじめて人を雇ったとき
会社としてはじめて対象者を雇ったら、ハローワークに「適用事業所設置届」と、本人の「資格取得届」を出します。資格取得届は、雇った月の翌月10日までが期限です。
意外にもこのタイミングを忘れているケースも少なくありません。健康保険のように、本人がすぐに気づくタイミングがなく、退職時や育休時などに気づいて遡って加入するケースもあります。期日まで余裕があるから、と後回しにしてそのまま忘れてしまいがちなので、早めに手続きしてしまいましょう。
□ パートさんの勤務時間が増えたとき
週15時間で働いていたパートさんが、週20時間以上になった。このとき、その時点から雇用保険の加入が必要です。いちばん漏れやすいのが、このパターンです。シフトを増やしたタイミングで、契約上の労働時間も見直しておきましょう。ご本人に雇用保険の加入についても忘れずに案内しておきましょう。
□ 学生アルバイトが卒業して、働き続けるとき
卒業して学生ではなくなり、週20時間以上働くなら、加入の対象になります。
□ 従業員さんが辞めたとき
退職したら、ハローワークに「資格喪失届」を出します。期限は退職した日の翌日から10日以内です。本人が失業給付を受けるために、「離職証明書」もあわせて必要になることが多いです。手続きが遅れると、元従業員さんの給付が遅れてしまいます。
元従業員さんがすぐに再就職するからといって後回しにしていると、再就職先で手続きができないと連絡があるケースもあります。退職時の手続きは早めに行いましょう。
手続きが漏れていると、どうなる?
雇用保険は、失業したときの給付だけでなく、育児休業給付や教育訓練給付など、働く人の生活を支える大切な制度です。
加入の手続きが漏れていると、いざというときに従業員さんが給付を受けられなかったり、あとからさかのぼって手続きや保険料の精算が必要になったりします。従業員さんとの信頼関係にも関わることなので、早めに確認しておきたいところです。
これからの法改正にも注意
2028年10月からは、雇用保険の対象が「週10時間以上」に広がる予定です。今は対象外の短時間のパートさんも、加入が必要になる可能性があります。
まとめ
雇用保険の手続きは、「人を雇ったとき」だけでなく、「働き方が変わったとき」「辞めたとき」にも必要です。シフトや契約を変えたタイミングで、一度チェックする習慣をつけておくと安心です。
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