─ 慌てないために、5月中に知っておきたいこと ─
毎年6月には「労働保険の年度更新」という手続きが待っています。
「名前は聞いたことがあるけれど、何をすればいいか分からない」 「書類が届いたけれど、どこから手をつければいいのか」
起業したばかりの方にとって、はじめて迎えるこの手続きは、戸惑うことが多いものです。今回は、年度更新の基本をしっかり整理してお伝えします。
労働保険とは何か
労働保険とは、労災保険と雇用保険を合わせた総称です。
特に労災保険は従業員を1人でも雇用している場合は、業種や規模を問わず、加入が義務付けられています。パートタイムやアルバイトの方も対象に含まれますので、「少人数だから関係ない」とは言い切れない点に注意が必要です。
年度更新とは何をする手続きか
労働保険料は、年度のはじめに概算で前払いし、年度が終わったあとに実績をもとに精算するという仕組みになっています。この精算と翌年度の申告を同時に行うのが「年度更新」です。
具体的には、以下の2つを計算して申告します。
前年度の確定保険料 昨年度に実際に支払った賃金をもとに、「本来いくら納めるべきだったか」を確定させます。概算で支払っていた金額との差額を精算します。
今年度の概算保険料 今年度に支払う予定の賃金を見積もり、その金額をもとに保険料を前払いします。
この2つを合わせて申告し、過不足を調整した金額を納付します。
手続きの期限
年度更新は毎年、6月1日から7月10日までに行う必要があります。
期限を過ぎると、場合によっては追加の費用が生じることもあります。はじめての年度更新は準備に時間がかかりやすいため、早めに動き始めることをお勧めします。
どんな会社が対象になるか
従業員を1人でも雇用している場合、年度更新が必要です。
完全に1人で事業を行っており、従業員を一切雇っていない場合は、原則として対象外です。(業種によります)
はじめての方がつまずきやすいポイント
年度更新で特に悩まれるのが、次の3点です。
賃金の集計範囲 基本給だけでなく、各種手当や賞与も含まれるものがあります。何を「賃金」に含めるかについては細かいルールがあり、誤って集計してしまうケースも少なくありません。
概算保険料の見積もり 今年度の賃金総額をどのように見積もるか、前年度と同額にしてよいのかなど、判断に迷う場面があります。
手続きの方法と納付 電子申請と書面申請のどちらを選ぶか、納付方法はどれが使えるか、書類の書き方はどうするか──はじめての方は、手続き全体の流れをつかむだけでも一仕事です。
まず「全体の流れ」を把握しておくことが、スムーズな対応への一番の近道です。
まとめ ─ 期限前の準備が、余裕をつくる
年度更新は期限が定められた手続きです。直前になって賃金の集計が追いつかない、書き方が分からないとなると、どうしても慌ただしくなります。
ここでの年度は4月から翌3月のことを指します。すでに5月のうちから、準備できる部分はあります。
昨年度の賃金データの整理と必要書類の確認を少しずつ進めておくと、7月10日の期限を余裕をもって迎えることができます。
ご相談はお気軽にどうぞ
「年度更新の手続きが分からない」 「自分でやってみたけれど、合っているか確認したい」 「そもそも労働保険の加入手続きから見直したい」
このようなお悩みをお持ちの方に向けて、初回のご相談は無料で承っています。難しい制度も、状況に合わせてかみ砕いてお伝えしますので、どうぞお気軽にお声がけください。
